にしむら新聞.NET

その他ニュース

西村代表コラム

2022年10月21日


※この記事はにしむら新聞2022年10月号に掲載された内容となります

8月24日2京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が逝去されました

「稲盛和夫氏の功績をしのぶ」として、先日の日経新聞朝刊に掲載されていた元KDDI社長の小野寺正氏とJAL会長 植木義晴氏に稲盛さんの功績や横顔について聞いた内容が記事になっておりました。その概要を新聞ではなく、私が別の視点でお知らせしたいと思います。

高い通信料金に危機感

セラミックスという焼き物製造業から畑違いの通信業界に参入した大きな理由はアメリカと比べて日本の通信料金が高い為、日本の産業の成長を妨げてしまうという危機感があったのです。昔の公衆電話で長距離をかけると10円玉がすぐ落ちる音がして、何枚も必要だったのは、ご記憶の事と思います。稲盛氏が参入までの間、朝晩鏡の前で自問自答したのが「動機善なりや、私心なかりしか」という、つぶやきです。今日では、有名な話となっております。その後、後発の3社は、巨大企業NTTに対抗するには大同団結をして、行かねばならないとして、稲盛氏のDDIが主導で動いて、2社を説得してついにKDDIが誕生したのです。

JAL再建の為に三顧の礼を尽くした、時の政府の議員

その人は、旧民主党の衆議院議員前原誠司氏です。地元が京都で松下政経塾出身です。2010年JALが経営破綻した為、再建を京セラの稲盛会長に何度もお願に行ったのです。稲盛氏は世の為人の為にという事で、JALの会長を無給で再建を引き受けたのです。エリートぞろいの、親方日の丸の会社だったので、利益創出の考え方を一から学んで、その教えは特に幹部に対しては、なんと厳しい指導であったかという、仕事の凄みを体験したといいます。この時にJALフィロソフィーを創ったのです。 

共通している考え方は、世の為人の為に役立つこと、そのために何が正しいのかという考え方、言い換えれば倫理、道徳、人間のあり方等を基準にして問題解決を計っているのです。具体的にはアメーバ経営で経営者意識をもった人材の育成を計り、フィロソフィーという心を高める哲学を私たちに教えてくれているのです。経営の神様と言われる所以です。ご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

にしむら新聞一覧へ

page top