③アメーバ経営 の導入
「JALフィロソフィー」によって素地となる考え方が共有された日本航空。稲盛氏はその後すぐにアメーバ経営を導入しました。
航空業界の利益は、フライトから生まれるものだから、路線ごと路便ごとの採算はどうなっているのかを尋ねても一向に判りません。それまでの日本航空にはそのような採算を把握する為の仕組みや考え方もなく、実際にどの路線、どの便がいくら収益を上げているのかわかっていませんでした。その為、赤字を垂れ流している路線が数多くありました。アメーバ経営を導入してからは、部門別、路線別、路便別の採算がリアルタイムに見えるようになりました。その結果、詳細な部門別の実績が翌月には把握できるようになり、全社員が自部門の実績をみて、少しでも採算を良くしようと懸命に取り組んでくれました。