数値化で明確に。皆が採算意識を高める。
日本航空は、アメーバ経営を導入し、部門別の実績を明確化した結果、全社員が自部門の実績を把握して採算性を上げるよう努力するようになりました。
そうして、本来は収益部門でない整備や空港カウンターなどの部門でも、組織を出来るだけ小集団に分けてそれぞれが経費を細かく管理できるようにしました。
月々の経費の明細を全員で共有することによって、「無駄はないか」「もっと効率的な方法はないか」と全員で衆知を集めて、経営改善に取り組める体制としたのです。
そして、各本部や子会社のリーダーに集まってもらい、自部門の実績について発表する月例会議「業績報告会」を始めました。
こうした会議を続けるうちに数字で経営することが当たり前になり、やがてそれぞれの部門長が如何に経営の改善に努めてきたか、これからどう採算をよくしていくかなど、経営者としての思いを数字に込めて発表出来るようになっていきました。
こうして、経営者意識を持った人材の育成が始まりました。日本航空は再建2年目の2011年4月からアメーバ経営の本格運用を開始し、今では採算意識を高めた社員たちがこの仕組みを活用することで、さらなる収益性向上に日々努めています。